
世界の職場の状況 2026
本レポートは、世界最大規模の従業員体験に関する継続調査の年次結果を掲載しています。2026年版では、2025年の世界の従業員エンゲージメントが20%に低下し、2020年以来の最低水準となったことが明らかになりました。この低下により、世界経済では推計10兆ドルの生産性損失が生じています。
エンゲージメント低下の要因や、従業員エンゲージメント、ウェルビーイング、日々の感情、雇用環境に関する世界・地域・国別の動向については、レポート全文をご覧ください。140以上の国と地域にわたる主要な職場指標を掲載しています。
2026年 世界の職場の状況
2026年 世界の職場の状況
2025年、世界の従業員エンゲージメントは2年連続で低下し、2020年以来の最低水準となりました。

直近の従業員エンゲージメント低下の主因は、管理職におけるエンゲージメントの低さにあります。

雇用環境に対する従業員の認識は2025年に改善したものの、2019年の水準には依然として及んでいません。

2025年、従業員のウェルビーイングは3年ぶりに改善しました。
従業員エンゲージメントの低下が続く
従業員エンゲージメントの低下が続く
直近で低下は見られるものの、従業員エンゲージメントは2009年の初回測定時と比べて8ポイント、10年前と比べても5ポイント高い水準にあります。エンゲージメントが1ポイント変化するごとに、約2,100万人の従業員に影響が及びます。多くの従業員にとって、職場環境は改善してきたといえます。
一方で、近年の動向には懸念もあります。従業員エンゲージメントが2年連続で低下したのは今回が初めてです。最も大きな低下が見られたのは南アジア(-5ポイント)で、過去1年間でエンゲージメントが上昇した地域はありません。
昨年、従業員エンゲージメントの低さにより、世界経済では約10兆ドル(GDPの9%)の生産性損失が生じました。
従業員エンゲージメント とは、従業員が自身の仕事やチーム、そして勤務先に対して抱く心理的な結びつきを指します。 ギャラップによる長年のメタ分析 では、従業員エンゲージメントと事業単位の生産性(収益性や売上など)との間に強い関連があることが一貫して示されています。
エンゲージメントはチーム単位で形成されますが、エンゲージしていない、あるいは全くエンゲージしていない従業員が多い組織ほど収益性は低くなり、その結果、経済成長の鈍化につながります。
管理職と一般従業員の差が縮小
管理職と一般従業員の差が縮小
一般従業員のエンゲージメントも低下しましたが、直近ではわずかに回復しています。『世界の職場の状況 2026』によると、管理職のエンゲージメントは2024年から2025年にかけて前年からの低下幅が最も大きく、27%から22%へと5ポイント低下しました。かつて管理職は、より高いエンゲージメント水準にありましたが、現在ではその差は縮小し、チームメンバーとほぼ同程度の水準に近づいています。
南アジアにおける管理職のエンゲージメント低下は、組織のフラット化が一因である可能性を示しています。
南アジア(主にインド)では、管理職のエンゲージメントが2025年に8ポイント低下し、全地域で最大の下落となりました。同時に、管理職の割合も減少しており、企業が管理職ポストを減らしている可能性がうかがえます。
インドのIT業界では採用が大きく減速し、中間層や上位層のポストも減少しています。背景には、AI導入の影響が一部ある可能性があります。管理職が減ることでチーム規模は拡大する可能性があります。ギャラップが米国で実施した調査では、管理職の統括範囲が広がるほどエンゲージメントは低下する傾向が示されていますが、管理職の適性や育成によってその影響は和らげることができます。
管理職のエンゲージメント低下は避けられないものではありません。
組織の規模にかかわらず、管理職エンゲージメントを高い水準で維持することは可能です。
2025年の調査では、先進的な取り組みを行う企業において、管理職の79%が仕事にエンゲージしており、世界平均のほぼ4倍に達しています。

これらの世界水準の職場は、地域や業界を問わず、長期的な経営戦略の一環として従業員エンゲージメントを重視しています。
仕事の未来
仕事の未来
パンデミック後に経済が回復した2022年以降、雇用環境に対する楽観的な見方も改善しました。2023年には、「仕事を見つけるのに良い時期だ」と回答した従業員の割合が55%と、2019年の過去最高水準に迫りました。
しかし直近2年間は、こうした認識は2022年の回復初期と比べて低い水準にとどまっています。『世界の職場の状況 2026』によると、2025年にはこの割合が前年から1ポイント上昇して52%となりました。(誤差は±0.1ポイント)
2025年の雇用環境に対する楽観的な見方の改善は、完全出社の従業員によるものでした(+2ポイント)。
2025年の雇用環境に対する楽観的な見方の改善は、完全出社の従業員によるものでした(+2ポイント)。企業の方針変更や知識労働の自動化により、リモートの仕事機会が減少している可能性を示しています。
2025年、雇用環境に対する楽観的な見方は、オーストラリア/ニュージーランド(-12ポイント)および米国/カナダ(-10ポイント)で大きく低下しました。
パンデミック後、オーストラリア/ニュージーランドは従業員の認識において世界で最も良好な雇用環境とされてきましたが、2025年には東南アジアに次ぐ2位となりました。
一方、米国/カナダは現在、地域別ランキングで下から2番目に位置しています。この地域では2019年以降、雇用環境に対する評価が23ポイント低下し、70%から47%へと下落しました。
米国では2025年の大半で「採用も解雇も控える(no hire, no fire)」雇用環境が報じられてきましたが、最新の政府統計の修正値 によると、2025年の雇用増加は18万1,000人にとどまり、前年の150万人から大きく減少しました。ギャラップの米国における雇用環境のデータは、こうした公式統計と密接に連動しています。
仕事に選択肢があると感じている従業員は、「仕事を見つけるのに良い時期だ」と答える可能性が約50%高くなります。
ギャラップは、パーソルおよび公益財団法人Well-being for Planet Earthとの共同研究により、仕事において多くの選択肢があると感じている従業員ほど、雇用環境に対して楽観的であることを明らかにしています。この傾向は世界中で共通して見られます。AIの進展が仕事のあり方を変える中、スキルの再習得(リスキリング)は、従業員の将来への期待を支える重要な要素となると考えられます。
感情が大きく関わる職場
感情が大きく関わる職場
従業員のウェルビーイングは2025年に1ポイント上昇し、33%から34%となりました。世界の半数の地域で改善が見られ、特にラテンアメリカ・カリブ地域(+2ポイント)と欧州(+2ポイント)で増加が顕著でした。
ギャラップの調査によると、前日に強いストレスや怒り、悲しみを感じた従業員の割合は、パンデミック前を上回る水準が続いています。
パンデミックの間、従業員のネガティブな感情は世界的に増加しました。ピーク時からは低下しているものの、2020年以前と比べると依然として高い水準にあります。こうした状況は、心理的な影響が長期化しているか、あるいはより厳しい新たな状況が定着している可能性を示しています。
仕事にやりがいを感じ、他者の役に立っていると実感できるほど、ウェルビーイングは高まります。
ギャラップは、パーソルおよび公益財団法人Well-being for Planet Earthと共同で収集したデータの新たな分析から、仕事そのものを楽しみ、それが他者の役に立っていると感じ、さらに自分の仕事に選択肢があると考えている従業員ほど、ウェルビーイングや職場エンゲージメントが高い傾向にあることを明らかにしています。
- ギャラップの生活評価指標は、現在の生活についての感じ方と、5年後の生活がどうなっていると見込んでいるかを組み合わせて測定しています。
ギャラップのデータでは、リーダー層は生活評価は高い一方で、日々の感情面ではより厳しい状況にあります。
心理学では、ウェルビーイングは「内省的自己(reflective self)」と「経験的自己(experiencing self)」の観点から測定されます。人が自分の人生をどう捉えているかと、日々どのようにそれを経験しているかは、必ずしも一致しません。
リーダー層、管理職、プロジェクトマネージャー、一般従業員を比較すると、職位が高いほどエンゲージメントやウェルビーイングは高い傾向にあります。一方で、前日に強いストレス(+7ポイント)、怒り(+12ポイント)、悲しみ(+11ポイント)、孤独感(+10ポイント)を感じたと報告する割合は、一般従業員と比べてリーダーの方が大幅に高くなっています。

ポジティブな感情の面では、リーダーであることの利点は大きくありません。リーダー層は、前日に多く笑ったり楽しさを感じたりしたと答える割合が、一般従業員より低く、管理職と比べても楽しさを感じたと答える割合は低くなっています。リーダーは、発言権や裁量、地位といった面でのメリットがある一方で、社会的な距離の拡大や、多くの人に影響を及ぼす難しい意思決定を担う責任も伴います。
AI導入と職場への影響
AI導入と職場への影響
- 本セクションは『世界の職場の状況 2026』レポート全体の分析をもとに構成されています。なお、本内容はギャラップ世界世論調査(Gallup World Poll)ではなく、米国の調査データに基づいています。
AIは個人の生産性を高める一方、組織全体への効果は限定的です。
AIを導入している企業に勤める米国の従業員のうち、65%がAIは自身の生産性に「ある程度」または「非常に」ポジティブな影響を与えていると回答しています(ネガティブと回答したのは7%)。一方で、AIが自社の働き方を大きく変革したと強く認識している従業員は12%にとどまっています。
リーダー層を対象とした調査でも、個人の生産性向上と組織全体の成果との間にギャップがあることが示されています。米国、英国、ドイツ、オーストラリアの経営層を対象としたeNBERの調査では、企業でAIの活用が広がっているにもかかわらず、過去3年間で労働生産性に影響はなかったと回答したリーダーが89%に上りました。一方で、今後3年間でAIにより生産性が1.4%向上すると見込んでいます。
従業員エンゲージメントは、変化への対応力を測る指標の一つと捉えることができます。AIは大きな変革をもたらすものであり、エンゲージメントの高い組織ほど、こうした変化にうまく対応できる傾向があります。AI時代における生産性向上は、個々の従業員がこれらのツールをどれだけ効果的に活用できるかに大きく左右されます。エンゲージメントの低さはこうした効果を損ない、強い不満や不信を抱えた状態は、深刻なセキュリティリスクを引き起こす可能性があります。
成果につながるAI活用には、管理職が重要な役割を果たします。
ギャラップの2026年第1四半期の米国労働者調査によると、組織内でAIが日常的に活用される主な要因は、「既存システムとの統合」と「管理職によるAI活用の推進」の2つです。

ギャラップの調査では、管理職が従業員のAIに対する価値認識に大きく影響することも明らかになっています。AI技術への投資が進む米国企業では、自分の上司がチームでのAI活用を積極的に支援していると強く認識している従業員ほど、次のような傾向が見られます。
こうした明確な効果がある一方で、多くの従業員は管理職からの十分な支援を感じていません。AI導入が始まっている企業でも、上司がチームでのAI活用を積極的に支援していると強く認識している従業員は3割未満にとどまります。ドイツでのギャラップ調査でも同様に低い結果が見られ、AIを活用している企業においても、管理職がチームのAI活用を積極的に支援していると回答した従業員は21%にとどまっています。
AIは、マネジメントの質を高めることで、従業員エンゲージメントの向上に寄与する可能性があります。
人材マネジメントの有効性は、スキルに左右されます。しかし、自然に高いマネジメント能力を持つ管理職は多くなく、チームや個人のパフォーマンスを高めるために必要なトレーニングを十分に受けていないケースも少なくありません。AIツールは、最先端のマネジメント研究に基づき、リアルタイムで個別最適化されたアドバイスを提供できる可能性があります。こうした機能は、職場のあり方を大きく変える契機となり得ます。

米国のデータでは、AIによる雇用喪失への懸念が高まっています。
2026年第1四半期のギャラップ調査によると、米国の従業員の18%が、今後5年以内に自分の仕事が自動化やAIによってなくなる可能性が「高い」または「ある程度ある」と回答しています。AIを導入している企業では、この割合は23%に上昇します。金融(32%)、保険(32%)、テクノロジー(31%)などの業界では、さらに高い水準となっています。別途ドイツで実施されたギャラップ調査でも、AIを活用している企業に勤める従業員の19%が、今後5年以内に自分の仕事がなくなる可能性があると回答しています。
米国では、AI導入後に大企業は人員削減、比較的規模の小さな企業は人員拡大に動く傾向があります。
2026年第1四半期のギャラップ調査では、米国の従業員に対し、勤務先が人員を拡大しているか縮小しているかを尋ねました。AIを導入している企業では、従業員数1万人以上の大企業に勤める従業員の33%が「人員削減」と回答し、「拡大(30%)」を上回りました。一方、従業員数5,000〜1万人規模の企業では、「人員拡大(38%)」と回答した割合が、「削減(23%)」を上回っています。
AIを導入した企業は、未導入の企業と比べて、人員規模を拡大または縮小するなど、より変化が生じやすい傾向にあります。AIは組織のあり方を変えつつありますが、雇用への影響は一様にネガティブとは限りません。
エンゲージメントは、人を率いることによる感情的な負担を軽減し、ウェルビーイングを大きく高めます。
ギャラップの調査では、管理職(リーダー層を含む)がエンゲージしている場合、一般従業員と比べて、あらゆるネガティブ感情を経験する割合が低いことが示されています。また、全体の平均的なリーダーと比べて、生活全体で良好な状態にある可能性が14ポイント高くなっています。 AIの進展に伴い、米国の最新のギャラップ調査では、AI活用 の推進と従業員のエンゲージメントおよびウェルビーイング向上に向けて、リーダーが重視すべき2つの要素が示されています。それは、AIを既存のシステムや業務プロセスに適切に組み込むこと、そして、管理職がチームでのAI活用を積極的に支援できるようにすることです。
世界の職場データ
世界の職場データ
『世界の職場の状況 2026』レポートでは、組織のレジリエンスとパフォーマンスに関する7つの指標について、世界全体の概況をまとめています。
- 各指標の推移や、性別・年齢・職位・勤務地別の比較データは、『世界の職場の状況 2026』のグローバルデータページをご覧ください。
地域別の職場データ
地域別の職場データ
『世界の職場の状況 2026』レポートでは、10の地域にわたる140以上の国と地域について、データとインサイトを掲載しています。
地域一覧
- 従業員エンゲージメント、生活評価、ストレス、怒り、悲しみ、孤独感、職場環境について、性別・年齢・職位別の概要、推移、比較データは、 『世界の職場の状況 2026』の地域別データページ をご覧ください。
日本の職場データ
日本の職場データ
以下のデータは、『世界の職場の状況 2026』(2026年4月発行、最新データは2025年1月〜12月に収集)に基づいています。詳細は、地域別データ、グローバルデータの概要、またはレポート全文をご覧ください。
日本:従業員エンゲージメント
日本では、職場でエンゲージしている従業員の割合は8%です。これは、東アジア地域の平均(18%)および世界平均(20%)を下回っています。直近3年間の移動平均と比べると、1ポイントの上昇となっています。
日本:生活評価
日本では、生活全体で良好な状態にある従業員の割合は31%です。これは、東アジア地域の平均(32%)および世界平均(34%)を下回っています。直近3年間の移動平均と比べると、1ポイントの上昇となっています。

日本:前日に感じたストレス
日本では、前日に強いストレスを感じた従業員の割合は39%です。これは、東アジア地域の平均(46%)および世界平均(40%)を下回っています。直近3年間の移動平均と比べると、変化はありません。

日本:前日に感じた怒り
日本では、前日に怒りをよく感じた従業員の割合は13%です。これは、東アジア地域の平均(20%)および世界平均(22%)を下回っています。直近3年間の移動平均と比べると、変化はありません。

日本:前日に感じた悲しみり
日本では、前日に悲しみをよく感じた従業員の割合は9%です。これは、東アジア地域の平均(17%)および世界平均(23%)を下回っています。直近3年間の移動平均と比べると、変化はありません。

日本:前日に感じた孤独感
日本では、前日に孤独感をよく感じた従業員の割合は11%です。これは、東アジア地域の平均(23%)および世界平均(22%)を下回っています。

日本:雇用環境
日本では、居住している地域で現在は仕事を見つけるのに良い時期だと考えている従業員の割合は57%です。これは、東アジア地域の平均(58%)および世界平均(52%)と比較したものです。直近3年間の移動平均と比べると、4ポイントの上昇となっています。

『世界の職場の状況』の測定方法
『世界の職場の状況』の測定方法
従業員エンゲージメント
従業員エンゲージメント とは、従業員が自分の仕事や職場にどれだけ関与し、熱意を持っているかを示すものです。従業員は、基本的なニーズが満たされ、自分が貢献できる機会や帰属意識、学び成長する機会を得られると、エンゲージした状態になります。
ギャラップでは、従業員を「エンゲージしている」「エンゲージしていない」「全くエンゲージしていない」の3つに分類しています。
- エンゲージしている従業員は、職場で良好な状態にあります。 この人々は、自らの仕事や職場に強く関与し、熱意を持っています。「当事者意識」を持ち、高いパフォーマンスと革新を生み出し、組織を前進させます。
- エンゲージしていない従業員は、いわば「静かな退職」の状態にあります。 仕事や職場に心理的なつながりを感じていません。エンゲージメントに必要な要素が十分に満たされていないため、時間は費やしているものの、エネルギーや情熱は注いでいません。
- 全くエンゲージしていない従業員は、不満や不信が表に出ている状態にあります。・ 全くエンゲージしていない従業員は、不満や不信が表に出ている状態にあります。
ギャラップによる従業員エンゲージメントの測定方法
エンゲージしている従業員、エンゲージしていない従業員、全くエンゲージしていない従業員の割合は、ギャラップ独自の手法で算出しています。この手法は、ギャラップQ12®で測定されるエンゲージメント要素と職場の成果との関連についての広範な研究に基づいています。そのため、従業員エンゲージメントは、単なる満足度や、「非常にそう思う」と「そう思う」を合算した肯定的回答の割合よりも、より厳しい基準で捉えられています。
現在の測定方法では、各従業員がQ12の設問を6段階で評価します(5=非常にそう思う、1=まったくそう思わない)。6つ目の選択肢である「わからない/該当しない」はスコアに含めません。ギャラップの手法では、すべてのQ12項目に完全に同意していなくても、「エンゲージしている」と分類される場合があります。
ギャラップQ12Ⓡ設問:

- 私はこの1年の間に、仕事上で学び、成長する機会を持った。
- この半年の間に、職場の誰かが私の仕事の成長度合について話してくれたことがある。
- 仕事上で最高の友人と呼べる人がいる。
- 私の同僚は、質の高い仕事をするよう真剣に取り組んでいる。
- 会社が掲げているミッションや目的は、自分の仕事が重要なものであると感じさせてくれる。
- 仕事上で、自分の意見が取り入れられているように思われる。
- 仕事上で、自分の意見が取り入れられているように思われる。
- 上司あるいは職場の誰かが、自分を一人の人間として気遣ってくれていると感じる。
- この1週間の間に、良い仕事をしていると褒められたり、認められたりした。
- 私は仕事をする上で、自分の最も得意なことをする機会が毎日ある。
- 私は自分がきちんと仕事をするために必要なリソースや設備を持っている。
- 私は仕事の上で、自分が何を期待されているかがわかっている。
- 世界の従業員エンゲージメントについて詳しくは、「グローバル指標:従業員エンゲージメント」をご覧ください。
ギャラップによるウェルビーイングの測定方法
ギャラップの生活評価指標(Life Evaluation Index)は、ギャラップ世界世論調査(Gallup World Poll)の標準的なコア設問の一部として、回答者が現在および将来の生活をどのように捉えているかを測定するものです。
この指標は、Cantrilの自己評価尺度(Self-Anchoring Striving Scale)をもとに、人生における最良の状態と最悪の状態の差を定量化することで、生活満足度を測定します。具体的には、0から10までの段階で示された「はしご(ラダー)」を用い、現在と将来の生活の状態を評価してもらいます。0は「最悪の状態」、10は「最良の状態」を意味します。
生活評価に関する2つの質問
0が最も下、10が最も上の段となるはしごを思い浮かべてください。はしごの一番上は、あなたにとって考え得る最良の生活を表し、一番下は最悪の生活を表します。
現在のあなたは、このはしごのどの段にいると感じますか?(0〜10)
今後、例えば5年後には、このはしごのどの段にいると思いますか?(0〜10)
ギャラップによる「良好」「困難」「苦境」の定義
ギャラップでは、回答者をウェルビーイングの状態に応じて、「良好な状態(thriving)」「困難な状態(struggling)」「苦境にある状態(suffering)」の3つに分類し、それぞれの割合を算出しています。
現在の生活を「7」以上、かつ将来の生活を「8」以上と評価した人は、「良好な状態(thriving)」に分類されます。現在と将来の両方を「4」以下と評価した人は「苦境にある状態(suffering)」に分類され、それ以外は「困難な状態(struggling)」とされます。

-
良好な状態(Thriving)
現在の生活を前向きに評価しており(生活評価が7以上)、かつ今後5年間についても前向きに捉えている(将来の生活評価が8以上)回答者です。健康上の問題や、心配、ストレス、悲しみ、孤独感、抑うつ、怒りといったネガティブな感情を感じる割合が大幅に低く、希望や幸福感、活力、関心、尊重されている感覚をより強く報告しています。
-
困難な状態(Struggling)
現在の生活に課題を抱えており、将来についても不確実またはネガティブに捉えている回答者です。良好な状態の人と比べて、日々のストレスや金銭面への不安をより多く感じています。
-
苦境にある状態(Suffering)
現在の生活を非常に厳しいものと捉えており(生活評価が4以下)、かつ今後5年間についてもネガティブに見ている(将来の生活評価が4以下)回答者です。食料や住居といった基本的なニーズが満たされていないと感じる傾向が強く、身体的な痛みや強いストレス、不安、悲しみ、怒りを感じる割合が高くなっています。また、医療保険や医療サービスへのアクセスが限られており、良好な状態の人と比べて疾病負担は2倍以上に上ります。
ギャラップによる従業員のネガティブ感情の測定方法
ギャラップは毎年、世界各地で調査を実施し、前日にどの程度さまざまな感情を経験したかを尋ねることで、人々の日々の感情体験を把握しています。本レポートでは、就業している成人の感情体験に焦点を当てています。
- 従業員のストレス、不安、怒り、孤独感、悲しみなどの日々の感情や、その他のウェルビーイング関連の指標については、「グローバル指標:従業員ウェルビーイング」をご覧ください。
- 世界全体の成人の感情に関する情報については、最新のグローバル感情調査をご参照ください。
ギャラップによる雇用市場の動向
人材の確保と定着を図るうえで、従業員が雇用環境をどのように捉えているのか、また、なぜ入社や離職を選択するのかを理解することは極めて重要です。企業は、これらの要素が自社の組織文化とどのように関係しているかを評価することで、優秀な人材を引きつけ、重要な人材の流出を防ぐための戦略を策定することができます。
- • 従業員の定着や採用に関するギャラップの調査や、現在の雇用環境に対する従業員の認識については、「グローバル指標:従業員の定着と採用」をご覧ください。
年齢・性別・職位・勤務地別のデータ
グローバル および 地域別のデータは、年齢、性別、職位別に区分して分析しており、より詳細なインサイトを提供しています。また、グローバルデータについては勤務地別の分析も行っており、こちらは週30時間以上勤務するフルタイム従業員を対象としています。
「エンゲージしていない」および「全くエンゲージしていない」従業員によるコストの算出方法
ギャラップは、「エンゲージしていない従業員」および「全くエンゲージしていない従業員」による年間コストを、3つのステップで推計しています。
まず、ギャラップQ12Ⓡの調査結果に独自の手法を適用し、エンゲージしている従業員、エンゲージしていない従業員、全くエンゲージしていない従業員の割合を算出します。これら3つの区分は、ギャラップのグローバル従業員データベースに基づく過去のデータをもとに、Q12のエンゲージメント要素の総合指標とパフォーマンス成果との関係に基づいて設定されています。
ギャラップおよび学術分野の専門家は、従業員エンゲージメントとさまざまな業績指標との関係を裏付ける多数の研究を発表しており、複数のメタ分析も実施されています(Judge et al., 2001; Harter et al., 2002; Harrison et al., 2006; Whitman et al., 2010; Harter et al., 2010; Edmons, 2012; Mackay et al., 2017; Harter et al., 2020a-2020b)。これらのメタ分析結果を統合することで、従業員エンゲージメントと生産性の真の相関関係を推定しています。
次に、効用分析の標準的な手法を用いて、経済的価値を推計します(Hunter & Schmidt, 1983; Casio, 1996)。
この分析では、主に次の3つの要素を用います。
-
従業員エンゲージメントと生産性の関係性
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生産性の経済的価値の標準偏差
-
独立変数における標準スコアの増加(本ケースでは、エンゲージしていない従業員および全くエンゲージしていない従業員が、エンゲージした状態になることによるエンゲージメントの向上分)
生産性の向上率に関する標準偏差は、保守的に推定されています(中程度の技能レベル―低技能から準熟練―の職種における平均的な生産性に対する標準偏差の割合)。
各国の国内総生産(GDP)を、組織に属して働く労働者数で割ることで、労働者1人当たりの生産価値(財・サービスの価値)を推計します。
効用分析の標準的な手法により、ギャラップの研究者は、エンゲージしていない従業員や全くエンゲージしていない従業員がエンゲージした状態になることで、労働者1人当たりの生産性がどの程度向上するか(増加率)を算出しています(Hunter & Schmidt, 1996)。この向上率は、エンゲージメントと生産性の関係、およびエンゲージメントの標準スコアの増加幅に基づいて決まります。
この労働者1人当たりの生産性向上率を、1人当たりの平均GDPに基づく生産価値に適用することで、1人当たりの増加分を算出します。これに労働者数を掛け合わせることで、全体の推計値が導き出されます。これらの推計は、データが利用可能な各国ごとに算出された後、国別に合算されています。
過去20年間にわたり、失われた生産性の経済的価値を推計するさまざまな手法が用いられてきましたが、いずれも類似した結果を示しています。なお、本推計では、安全性、離職、盗難、医療費といった、従業員エンゲージメントに関連する個別の結果による経済的影響は合算していません。
これらの個別の結果は互いに影響が重なり合っており、一部はGDPに含まれる一方で、機会費用のように含まれないものもあります。そのため、本コスト推計は保守的な見積もりと捉える必要があります。





